2023.6 京都伏見の伏水(伏流水)に浸る旅

旅の空

ADDress新オープンの伏見A邸、せっかくなので酒どころ伏見で日本酒を堪能しよう!
お酒の中でも日本酒が一番わからない。
酒どころで飲み比べたら、好きな日本酒が見つかるかな?

伏見A邸はADDressオリジナル拠点。
築60年の学生アパート「もゝ山荘」を改築し、面影を残しつつ快適にリフォームされています。

荷物を置いたら、伏水巡りに出発!!
伏見は、かつて“伏水”とも書かれていたほどに、質の高い伏流水が豊富な地。桃山丘陵をくぐった清冽な水が、水脈となって地下に深く息づき、山麓近くで湧き水となってあらわれます。日本を代表する酒どころとなったのも、この天然の良水に恵まれていたことが大きな要因です(伏見酒造組合HPから)

調べてみて初めて知ったのですが、関西の2つの酒どころ、灘と伏見では仕込み水の違いから、灘を「男酒」伏見を「女酒」と呼ぶそうです。
灘の水は海の影響もあってカリウムやカルシウムなどミネラル分が多い硬水で、酸の多い辛口タイプの酒になるのに対し、伏見の地層は花崗岩でできていてマグネシウムやカルシウムなどの成分がほどよく含有された中硬水で、酸は少なめ、口当たりまろやかで、きめ細かい酒になるそうです。
「女酒」なんだか色っぽいですね。

伏水巡り第一弾 名水をそのまま飲む。

伏見には7つの名水があります。(御香水、白菊水、閼伽水、さかみづ、伏水、金運清水、常盤井水)
その中でも名水100選の最初に選ばれ、歴史ある御香宮神社の御香水を汲みに行きます。

御香宮神社、ご祭神は神功皇后。862年、香のよい清泉が湧き、病人が飲むと病が治ったことから、清和天皇が「御香宮」と名づけたそうです。

こんこんと流れる水を口に含んでみました。無味無臭かと思いきや、まろやかで甘味のある水にビックリしました。他の名水はどうだろう?全国の名水を飲んでみたいと思いました。

名水をペットボトルに入れて、酒巡りのチェイサーとして持ち歩きます。

伏水巡り第二弾 伏見のお酒を飲み比べる

2日かけて、伏見酒の利き酒巡りをしました。日本酒だけでなく京都地ビールも堪能。
伏見の酒蔵が並ぶ辺りは、どこでも昼から利き酒が頂けます。

1軒目、黄桜カッパファクトリー
幼い頃から黄桜の河童CMを見て育った昭和世代、河童の絵を見るとCMソングをつい口ずさむのは私だけじゃないよね。

河童CMを視聴でき、全国の河童伝説を学べる資料館は無料。
売店で買ったお酒を中庭で飲むことができます。河童天国!お酒天国!!

売店の奥がレストランになっています。

広いホールのレストランは、天井が吹き抜けになっていて気持ちいい。
まずは、京都地ビール第一号だったらしい地ビールの飲み比べ。

1口ビール3杯で700円。お値打ちで嬉しい。
ところで、河童の絵の作者、私の記憶では名前が混乱していたのですが、
2人いることを知りました。長年のモヤモヤがスッキリ。
初代カッパ作者は清水崑さん。上の写真のれんのカッパ家族。ほのぼのした作風。
2代目カッパ作者は1974年に清水崑さんから引き継いだ小島功さん。男性カッパはイケメン、女性カッパは小島功作風の特徴的な色っぽさ。
私の世代は両方見ていたんですね。

さて、いよいよ酒の飲み比べ。おつまみは季節ものの鱧おとしです。

京都の初夏といえば鱧でしょ!!フワッとして、皮身は香ばしくあぶってあって、これが冷酒に合う!
3種類の日本酒は全然違う味わいで、飲み比べを堪能しました。

他に伺ったのは、蔵元「新聖」の鶏料理のお店「鳥せい」
料理の写真は撮り忘れましたが、焼き鳥ランチ、そして、ここでも新聖のお酒飲み比べ3種。
ちなみに、席待ちをしている間に、名水「白菊水」を頂けます。

次は、月桂冠大倉記念館で、3種の利き酒つきの見学ツアーを体験しました。
600円の入場料を払うと、お猪口をもらい、見学の最後に10種類の中から3種類のお酒の利き酒を楽しめます。

伏見は、海路が盛んだったころは伏見港と呼ばれる港だったそうです。宇治川支流の川は今でも、たっぷりとした水を湛え、観光目的の十石船が往来し、川岸に並ぶ酒蔵とともに酒どころの風情を感じます。

川の向こう岸から眺める酒蔵は有名な景観。紫陽花が満開でした。
豊かな伏流水、町を流れる川。伏見は水の都ですね。

伏水巡り第三弾 銭湯の水風呂が気持ち良すぎたー

伏見地区の中書房駅から徒歩2分の場所に、映画のロケ地にもなったレトロな外観の銭湯「新地湯」があります。伏水に体全体つかる!!名水飲んで美味しい、お酒も美味しい、全身浸かったらどうなるのでしょう?

中州になっている中書房エリアは、かつて遊郭があった場所とのこと。その名残りは残っていませんが、昭和6年に建てられた新地湯は建築当時のまま、当時の面影をみることができるそうです。

銭湯巡りで、あちこちの銭湯に行っていますが、それぞれのルールがあるので、事前にネットで調べていきます。共通ルールは石鹸シャンプー類は持参、ドライヤーは有料で10分20円など。
新地湯独自のルールは調べたつもりですが、少しまごまごしていたら、番台や常連のお姉さん方が、見ていられないって感じであれこれ教えてくれました。人情があったかい!ありがたや!

女風呂のミストサウナは故障中で修理が終わっていなかったのが残念でしたが、湯船は深く熱くて、しっかり汗をかくことができました。
そして、お目当ての水風呂、こちらも肩まで浸かれる深さで、予想通り、いや予想以上の気持ち良さ。
地元のスーパー銭湯の水道水とは明らかに異なる滑らかな水がかけ流して流れていて、全身を優しく、ゆっくり冷やしてくれます。ずっと入っていたい、目をつむると忘我の境地です。
でも、水風呂は大人二人分の小ささなので、長居は禁止。熱めの湯、水風呂を5回ほど繰り返して、すっかり整いました。ありがとうございます。

湯上りでブラブラ歩いていたら、遊郭っぽいお店がありました。古い建物ではないですが情緒があり、観光客はつい足を止めていました。遊郭全盛期の中書房には、こんな店が軒を連ねていたのでしょうね。

伏水の旅、堪能しました。
結局、好きな日本酒は何だったのか?他にも伏水酒造小路でも利き酒飲んで、計12種類頂きましたが、原酒(水で割らない)で生酒(加熱処理しない)は、フレッシュでフルーティで何となく美味しい。くらいの初心者以前の状態から全然進歩しなかったですね。
男酒の灘と女酒の伏見の飲み比べをして、どちらが好みか試してみようかな。

そうそう、ADDress拠点近くの伏見桃山城跡にも行ってみました。
地震、戦火の後、廃城で消失した伏見桃山城、現在の天守閣は昭和39年に伏見キャッスルランドとしてオープンした時に建てた模擬天守閣です。模擬とはいえ、桃山時代の風情を残して美しかったです。修理されないまま廃墟化しているのが残念ですね。
秀吉の終焉の地であり、家康が再建し政務を行うなど、歴史の表舞台に登場することが多かった城の歴史は興味深かったです。

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